2024年03月18日(月)
乳歯のむし歯について!
こんにちは!歯科衛生士の内田です。
まだ少し肌寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
春の暖かい気候が待ち遠しいですね!
さて、今回は「乳歯のむし歯」についてお話しさせていただきます。
お子様の乳歯にむし歯ができてしまった時、
歯科医院で治療してもらえば大丈夫!と考えていませんか?
むし歯という病気が起こるプロセスは、
まず食生活などの生活習慣が乱れ、歯に栄養障害が起こります。
最終的に局所的に歯に穴が空いたり、痛みが出るという症状が起こります。
一般的に歯科医院で行われる治療は、
修復治療がメインです。
あくまでもむし歯により壊れた歯質を人工的な材料で修復するだけなので、
つい疾患が治ったように感じてしまいますが、
本質的にむし歯が発生する原因は解決出来ていません。
治療後も別の歯にむし歯が発生したり、
治療した歯がまた悪くなる事があるのも、そのためです。
修復治療をしても、本当にむし歯にならない状態になったということはありません。
本来はむし歯の出来ない状態を目指すべきだと考えております。
そもそも何故むし歯ができてしまったのか、
その原因について考え、改善していくことが大切です。
乳歯のむし歯は、人生で最初に起こる生活習慣病です。
過去のブログでも書かれている通り、
むし歯は患者さんの身体にとって負担の大きい食事などの
生活習慣が原因で発生します。
そのため、根本的な原因であるこの問題を解決しないと、
お子様が大人になった時に、永久歯のむし歯が多発したり、
糖尿病などの生活習慣病につながってしまう可能性が高くなります。
繰り返しになりますが、
むし歯の発生は生活習慣、つまり全身的な要因によるものです。
ただ治療をするだけでは、本当の意味で「むし歯が治った」と
言うことは出来ません。
一時的に感染部分が無い状態になっても、
またむし歯が再発してしまい、治療の繰り返しとなってしまいますが、
一方で、普段から生活習慣に問題のない方は、
そもそもむし歯が起こることは殆どありません。
むし歯を治すために最も必要な事は、
患者さん自身による生活習慣の見直し=原因療法である、という事が
ここまでの内容でご理解いただけたでしょうか。
歯科医師が行う治療はあくまでも歯の壊れた部分の修復=対症療法です。
(もちろん、歯磨きも大切ですが、これはむし歯の歯の発生を
防ぐサポート的な要素になります。)
お子様の乳歯にむし歯ができてしまった時、保護者の方はショックに感じると思います。
しかし、このような時こそ、普段の生活習慣を見直すチャンスです!
これを期に、正しい生活習慣を身に付けるようにすれば、
永久歯のむし歯の発生を防ぐ事の出来る可能性が高くなります。
いざお子様一人一人に合った正しい生活習慣を見つけようとしても、
何が正解なのか分からず、難しく感じますよね。
そこで参考になるのが、以下の2点です。
①歯科衛生士によるPCR(プラークコントロールレコード)
歯の表面の汚れを染め出し液で染色し、
細菌の塊(歯垢)をみやすくします。
これにより、お口全体の感染度合いが分かるようになり、
口腔内環境が改善されているかの目安になります。
★20%:健康的
★20〜50%以下:注意が必要
★50%以上:いつむし歯が発生してもおかしくない状態
②クリーニング時の歯垢の落ちやすさ
最初は厚みのあるベタベタ汚れが多くても、
食生活を変えると本当に歯垢が薄くなり、除去しやすくなります!
その分、普段のお子様自身による歯磨きや仕上げ磨きでも、
汚れが落としやすくなります!
このようにお子様の口腔内を診るとおおよその食生活が把握できますので、
当院でのクリーニング時には、その都度普段の生活習慣について
アドバイスをさせていただいております!
今後のブログでは、
お子様の食習慣において気をつけていただきたい事を
より詳しくとり上げていきたいと思います!
是非チェックして下さいね!
ご家族で協力して普段の生活習慣を改善させる事が出来たら、
それを継続していく事が大切です。
当院でも全力でサポートさせていただきますので、
何か詳しく知りたい事や心配な事があれば、スタッフに聞いてみて下さいね!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
また次のブログでお会いしましょう!